
トコナ
忘れたんじゃない。思い出さないと決めただけだ。ウォッカは冷たい。
だがその冷たさは、感情を否定するためじゃない。
事実だけを残すための温度だ。
写真から消えた“もう一人”は、本当は今も、心の中に立っている。
見ないふりを続ける限り、記憶は静かに歪み続ける。
BARコトリノネ 心の謎を解く探偵たち 第11話|ラム(ロン・サカパ) ― 消せないノートのページ
BARコトリノネ トコナの深夜ラボノート【第2話】雨粒が窓を叩く夜 ― 雨は心のメトロノーム
人は、思い出したくないものを「忘れる」のではない。
最初から存在しなかったことにする。
この夜、残された一枚の写真には、確かな違和感があった。
写っていたはずの“もう一人”が、どこにもいない。
ウォッカは無色で、無臭で、逃げ場を与えない。
だからこそ、記憶に混ざった嘘や、都合のいい編集を見逃さない。
BAR コトリノネで語られるのは、
消された人物ではなく、消してしまった心の選択だ。




コメント